ゲームで「6分間の酪農体験」 島根のミルクフェアで親子が挑戦

島根県の川上牧場と、株式会社農情人が運営する「Metagri研究所」は、10月10日に島根中央家畜市場で開かれた「しまね酪農ミルクフェア2026」に、ゲームを使った「デジタル酪農体験」ブースを出展した。Metagri研究所が開発した酪農体験ゲームを使い、子どもたちが6分間で牛の飼料づくりや世話、搾乳、加工、販売までを体験した。
使用した「Metagri Milk Farm Event」は、メタバースプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」上で遊べるゲーム。畑で原料を集めて牛の飼料を調合し、牛舎を掃除して牛を世話した後、搾乳、加工、販売へと進む流れをたどる。
イベント向けに、制限時間6分のタイムアタック形式を採用した。搾乳や販売などによって獲得したコインの数を競い、ゲーム内の看板に上位の記録を表示する仕組み。ブースにはタブレット3台を用意し、幼稚園児や小学生を中心に、親子で酪農の仕事に挑戦した。
会場には1500人を超える来場者があり、同ブースでは開場から終了まで順番を待つ列が続いたという。普段からRobloxで遊んでいる子どもが、スコアを伸ばそうと繰り返し挑戦する姿も見られた。
会場では、ゲームの紹介とともに「牛や牛乳の『なんで?』を、本物の酪農家に聞いてみよう!」と呼びかけるチラシを配布。ゲーム内にも川上牧場のタイアップ看板を設置し、ゲームでの体験を実際の牧場や酪農家への関心につなげた。
川上牧場は、ゲームをきっかけに、子どもたちが牛の世話や牛乳が食卓に届くまでの過程に興味を持ってくれればうれしいとしている。当日は牧場主の娘2人もスタッフとして運営に加わった。
全国の乳用牛飼養戸数は、2026年2月1日現在で1万800戸となり、前年から500戸減少している。Metagri研究所は、酪農の担い手が減るなか、子どもたちが日常的に親しむゲームを、牛乳が食卓に届くまでの仕事を知る入口として活用した。
Metagri研究所は、「農業の未来を、みんなでつくる。」を掲げ、農家や学生、会社員などが集まり、新しい技術を使って農業の課題に挑戦するコミュニティ。農業に生成AIやweb3、メタバースなどを組み合わせた企画・開発に取り組んでいる。
今後は、通信環境や幼児、保護者への案内方法など、今回の出展で得た課題を反映し、ゲームと運営方法を改良する。他地域の酪農・農業イベントや、JA、自治体などが行う食育活動への展開を目指す。



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