シリアルと牛乳・乳製品の併用で消費拡大へ 「ミルクの未来を考える会」
- 7月7日
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日本乳業協会は6月8日、東京・九段北の乳業会館で「ミルクの未来を考える会」の第7回会合を開いた。今回は、国内のスナック菓子メーカー19社やシリアルメーカーなど46社で構成される「日本スナック・シリアルフーズ協会」の岩片弘信専務理事(元農水省中国四国農政局次長)を講師に迎え、牛乳乳製品との親和性が高いシリアル業界が持つ、酪農乳業発展の可能性や未来について講演し、考える会のメンバーと牛乳乳製品市場の未来をめぐり意見を交わした。
シリアルと牛乳乳製品の併用で消費拡大へ
「牛乳でスマイルプロジェクト」のキックオフイベントとして、2025年11月に東京・豊洲の豊洲公園で開催した「ミルクフェスin豊洲」では、日本乳業協会と日本スナック・シリアルフーズ協会が共同で出展するなど、異業種のコラボを通じた消費拡大の取り組みを進めている。
講演の冒頭に岩片氏は、スナック菓子とシリアル業界が抱える課題をめぐり、スナック菓子を代表するポテトチップスの主原料「馬鈴しょ」は、その9割が国産であるものの、担い手不足や暑熱などさまざまな要因で年々作付け面積が減少しているほか、シリアルの主原料であるオーツ麦やブラン(ふすま)、ナッツ類などの多くが輸入農産物のため、円安や世界情勢の影響で安定確保や価格高騰に悩まされていることなどを説明した。
岩片氏は「シリアルと牛乳乳製品は、切っても切れない仲にある」と述べ、Jミルクが調査した「食生活動向調査」における牛乳乳製品の摂取方法の結果を紹介した。
調査結果によると、1位の「そのまま飲む」に次いで、「シリアルなどほかの食べ物に牛乳乳製品をかける」が多かったと指摘し、約3割の若年女性(15~27歳)がシリアルなどと一緒に食べていた一方で、同じ方法で摂取すると答えた50代以降の男性は約1割だったと説明した。
その上で「シリアルや牛乳乳製品の需要を増やすためには、中高年男性の消費を取り込むことができるかがひとつの課題になる」と強調した。
さらに岩片氏は、コーンフレークに比べて認知度が低いシリアルを「第4の食材(主食)として食生活への定着を図りたい」と話し、「シリアルは食べ方がまだ十分に認識されていないほか、ある程度の栄養成分は確保できるが1日分の栄養素を摂取できるような完全栄養食品ではない。不足する栄養分を補うためには、牛乳乳製品と一緒に食べてもらうことが一番手っ取り早い。各社が栄養成分を強化したシリアル商品を出しているが、やはりタンパク質はどうしても足りない。シリアルだけに頼らず、不足する栄養素をほかの食品と一緒に摂取することを促すための普及活動が必要になる」と強調し、各社が自社ホームページで公開する牛乳乳製品とシリアルを合わせたレシピや、乳業メーカーとスナック菓子メーカーのタイアップ企画などを紹介した。
多様な食べ方提案で需要が伸びる可能性も
参加者との意見交換では、穀物だけのシンプルなものや甘くないシリアルなど、商品バリエーションが増えると、より活用範囲も広がって消費拡大につながるのではないかといった意見や、昼食や夕食時、主食や副菜など多様な食シーンで利用できるようなレシピの提案や情報発信があるといいのではないか――といった意見が挙がった。
講演の最後に岩片氏は「海外では多様な食べ方をされているという話もあったが、日本でもいろいろな料理に合わせて食べられるような工夫をしていけば、まだまだ需要は伸びていくのではないかと思う。大変貴重なアドバイスをいただいた。こういった意見を持ち帰っていただき、商品開発にも取り入れて生かしていきたい」と述べ、今後の展開に期待を示した。
(伊藤まい)
≪酪農経済通信/2026年7月7日付≫
原題:シリアルから牛乳乳製品市場の未来を考察

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