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農水省、2027年度予算に3兆1,377億円要求 畜産クラスターは547億円

  • 5 日前
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 2027年度の農林水産予算概算要求で農水省は8月28日、2026年度当初予算比で36.7%増となる3兆1,377億円の要求内容を正式に決定し、公表した。政府が補正予算の当初予算化を推進する中、新たな水田政策の実施にかかる経費をはじめ、継続した議論が必要となる予算については事項要求として予算編成過程で検討する。3兆1,377億円は恒常的に発生している経費を既に上回る額であり、農水省はここに事項要求を積み増していく方針。

 予算総額のうち、非公共事業費は総額2兆2,374億円で前年度比40.4%増、公共事業費は9,003億円で28.1%増、このうち一般公共事業費は8,823億円で28.9%増、災害復旧等事業費は180億円で据え置いた。

 公共事業のうち「農業農村整備」は4,375億円、「林野公共」は2,469億円、「水産基盤整備」は960億円、「海岸」が105億円でいずれも30%増。「農山漁村地域整備交付金」は915億円で20%増となる。農業農村整備に非公共の農業農村整備関連事業などを加えた「農業農村整備事業関係予算」は5,949億円で要求するとした。

 事項要求として予算編成過程で検討するのは、①新たな水田政策の実施にかかる経費②農業構造転換集中対策期間において機動的・弾力的に対応すべき事業の実施にかかる経費③「食料安全保障強化政策大綱」を踏まえた食料安全保障の強化に向けた対応にかかる経費④「第1次国土強靭化実施中期計画」にかかる経費⑤「総合的なTPP等関連政策大綱」を踏まえた農林水産分野における経費⑥飲食料品にかかる消費税率の引き下げにかかる対応にかかる経費⑦エネルギー・食料等国民生活を支える基盤の戦略的強化に要する経費――の7項目。

 要求する当初予算3兆1,377億円のうち、4,272億円は「『強く豊かな日本』投資枠」を活用する。日本成長戦略等を踏まえた潜在成長率の引き上げに当たり、主に投資枠を活用する重点事項として「農業構造転換集中対策の着実な推進」「フードテック(植物工場・陸上養殖・食品機械・新規食品)の推進」「食料分野におけるGX投資拡大による環境負荷低減・気候変動への適応の推進」「グリーン技術の産業見本市としての2027年国際園芸博覧会に向けた対応」「林業・木材分野における成長産業化に向けた取組の加速化」「水産業分野における成長産業化に向けた取組の加速化」を挙げた。

 農水省が示した概算要求の主要事業のうち、酪農・畜産関連では、「畜産クラスター事業」を当初予算化し、547億円を要求する(2025年度補正予算546億円)。畜産・酪農の収益性や持続性を高めるため、設備整備および機械導入、高齢の繁殖雌牛から優良な繁殖雌牛への更新、省力化に資するICT関連機械の導入を支援する。

 畜産生産基盤の強化に向けては、「畜産生産力・生産体制強化対策事業」などで61億円を要求する(2026年度当初予算8億円、2025年度補正予算50億円)。遺伝子解析技術等を活用した家畜改良の推進や、肉用牛の出荷月齢の早期化、乳用牛の長命連産性向上に資する取組、畜産関係団体やITベンダー等が連携して生産関連情報を集約・活用する体制を整備する取組等を支援する。

 国産飼料の生産・利用拡大及び飼料の安定供給に向けては、278億円の内数で要求する(2026年度当初予算18億円、2025年度補正予算154億円)。飼料生産組織の運営強化や、生産性の高い持続可能な飼料産地の形成、高位生産性草地等への転換、耕畜連携および供給拡大の促進、国産飼料の流通促進・利用拡大、飼料穀物の備蓄、飼料輸送の効率化の実証等を支援する。

 既存事業のうち、「酪農経営安定対策」は448億100万円(2026年度当初予算と同額)で要求する。「加工原料乳生産者補給金」は388億5,300万円(2026年度当初予算と同額)、「加工原料乳生産者経営安定対策事業」(ナラシ事業)は59億4,800万円(2026年度当初予算と同額)。

 (山根藍利)

 出典:酪農経済通信 2026年9月1日付

 原題:農水省が2027年度予算の概算要求を公表

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