2024年度バター・脱脂粉乳・チーズ流通実態① 業務用バター消費量は2.4%増
- 5月12日
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農畜産業振興機構は4月24日に発行した「畜産の情報2026年5月号」に「令和6年度におけるバター、脱脂粉乳およびチーズの流通実態調査の結果」を掲載した。
同機構では、乳製品の流通実態を把握するため、毎年度、乳業や小売業などの幅広い業種を対象に「乳製品の流通実態調査」を実施しており、令和7年度に実施した調査結果によると、「6年度のバターの消費量は、調理食品向けやアイスクリーム向けなどが増加したものの、乳業メーカーの社内消費の減少により、前年度から減少した。脱脂粉乳についても、過剰在庫低減対策が一段落したことなどにより、消費が減少した。一方で、ナチュラルチーズの消費量は前年度から増加し、バター代替品となるクリーム系が増加した」とまとめている。
調査対象は令和6年度のバター、脱脂粉乳およびチーズの流通実態に関して、乳製品の供給者である乳業メーカー、需要者である全国の食品製造業や外食業、ホテル業などを対象にアンケートや聞き取り調査を実施したもので、有効回収数は278企業(有効回収率21.3%、調査対象数1,305企業)となった。バターおよび脱脂粉乳については、大手乳業メーカーなどから回答を得ており、前年度の調査結果と同様に出回り量ベースで9割程度のカバー率となっている。なお、同調査結果の数値は、特に断りがない限り、今回の調査結果に基づき推計したもの、チーズは「同機構調べ」との断りがない限り、農水省が公表している「チーズの需給表」の数値を使用した。
業務用バター消費量は5万6,100tに
令和6年度バター推定出回り量(推定消費量=前年度末在庫量+当年度生産量+当年度輸入量マイナス当年度末在庫量)8万3,500t(機構「バターの需給表」)について、流通経路、業種別および用途別消費量の推計を行った(100t単位で四捨五入)。
流通経路 推定出回り量のうち、国産品(乳業メーカーの自社製造と在庫取り崩しの合計)は7万400tで前年度比5.4%減(前年度比は『酪農経済通信』試算、以下同)/出回り量に対する構成比84.3%(前年度87.7%)、輸入品(機構の輸入・売渡しを通じて乳業メーカーが保有したものの取り崩しと、乳業メーカー以外への機構の輸入・売渡しの合計)は1万3,100tで26.0%増/構成比15.7%(前年度12.3%)となった(図1)。
乳業メーカーの社内消費は5,900tで32.2%減/構成比7.1%(前年度10.3%)、乳業メーカーからの社外販売は6万4,500tで0.6%減/構成比77.2%(前年度76.5%)となった。
乳業メーカーなどから需要者に供給される流通経路では、一次卸を通じた販売が6万7,100tで2.0%増/構成比80.4%(前年度77.6%)と大きな割合を占めている。
業種別消費量 業種別消費量を見ると、業務用が5万6,100tで2.4%増/推定消費量に対する構成比67.2%(前年度64.6%)と最も多く、家庭用(小売業向け)が2万1,500tで0.9%増/構成比25.7%(前年度25.1%)、乳業メーカー(社内消費)が5,900tで32.2%減/構成比7.1%(前年度10.3%)となった(表1)。業務用の内訳では、菓子メーカー向けが2万9,400tで3.5%増/構成比35.2%(前年度33.5%)と最も多い。
国産品と輸入品の業種別消費量の内訳を見ると、国産品は菓子メーカー向けが国産品全体の32.7%(前年度32.4%)と最も多く、次いで家庭用(小売業向け)が30.0%(前年度28.2%)となった。輸入品も菓子メーカー向けが48.9%(前年度41.3%)と最も多く、次いで加工油脂メーカーが16.8%(前年度23.1%)となり、家庭用(小売業向け)は3.1%(前年度2.9%)と少ない。
令和5年度と比較すると、乳業メーカーの社内消費が減少した一方で、調理食品メーカー、菓子メーカーにおける消費が増加した。
用途別消費量 バターの用途別消費量(推定)の割合を見ると、菓子・デザート類向けが2万8,100tで0.7%増/推定消費量に対する構成比33.7%(前年度32.9%)と最も多く、次いで、家庭用(小売業向け)が2万1,500tで0.9%増/構成比25.7%(前年度25.1%)、パン類向けが8,400tで3.4%減/構成比10.1%(前年度10.3%)、外食・ホテル業向けが7,400tで6.3%減/構成比8.9%(前年度9.3%)となった(表2)。
国産品では、品質や風味などから国産を重視する菓子・デザート類が2万2,500tで6.2%減/国産品消費量に対する構成比32.0%(前年度32.3%)と最も多く、次いで家庭用(小売業向け)が2万1,100tで0.5%増/構成比30.0%(前年度28.2%)、外食・ホテル業が7,200tで6.5%減/構成比10.2%(前年度10.3%)、パン類が6,800tで6.8%減/構成比9.7%(前年度9.8%)となった。
輸入品では、菓子・デザート類が5,600tで43.6%増/輸入品消費量に対する構成比42.7%(前年度37.5%)と最も多く、次いでマーガリン類が2,600tで13.0%増/構成比19.8%(前年度22.1%)、パン類が1,600tで14.3%増/構成比12.2%(前年度13.5%)、アイスクリーム類が1,400tで27.3%増/構成比10.7%(前年度10.6%)となり、これらを合わせて8割を超え、家庭用(小売業向け)は400tで33.3%増/構成比3.1%(前年度2.9%)と少ない(表2)。
令和5年度と比較すると、従来から割合の高い菓子・デザート類のほか、アイスクリーム類、調理食品、家庭用(小売業向け)が増加したものの、それ以外の品目はいずれも減少し、特に、乳等主要原料食品、外食・ホテル業での減少が目立った。
(脱脂粉乳・チーズは次号以降)
≪酪農経済通信/2026年5月12日付≫
原題:6年度バター・脱粉・チーズ流通実態①


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