2026年度の生乳生産量731万t、前年度比1.2%減 Jミルク需給見通し
- 6月9日
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Jミルクは5日、「2026年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しと課題(需給見通し)」を発表した。全国の生乳生産量は今年1月の公表値725万8,000tから5.2万t増の「731万t」と上方修正も前年度比1.2%減で3年ぶりの減産になる見通しは変わらない。
今回Jミルクが発表した需給見通しでは、TPP、日EU・EPAなど民間貿易の輸入については加味していない。なお脱脂粉乳とバターの輸入売渡数量については2026年度当初の輸入枠から推定している。また、業界としての今後の需要拡大に関する取り組みなどについて現時点で推計したり、成果を見通すことが困難な要素は加味していない。
生乳生産量の見通しのうち、北海道は427万7,000tで0.6%減となり、1月公表予測(427万4,000tで0.7%減)からわずかに上方修正も、3年ぶりの減産予測は変わらず。都府県も303万3,000tで1.9%減(1月公表値298万4,000tで3.3%減)と上方修正も、5年連続の減産予想に変わりはない。
都府県の生乳需給の動向では、「生乳供給量」は301万2,000tで前年度比1.9%減、「飲用等向処理量」は323万tで1.5%減。北海道から都府県への「移入必要量(道外移出量)」は53万4,000tで1.7%増となり、1月予測の58万4,000t(10.1%増)から下方修正した。なお、最需要期の9月は6万9,000tで6.6%増と昨年度実績(6万5,000tで2.4%増)を上回る見通し。
月齢別乳用雌牛頭数のうち、2歳未満の頭数(3月末時点)は北海道・都府県ともに前年を下回る見通しを示した。また、搾乳牛となる2歳以上の頭数(3月末時点)は、北海道で前年並みを見込む一方、都府県で約8,000頭減少する見通し。なお、2025年度の乳用雌牛の出生頭数(4月から3月までの累計)は、全国で前年比2.4%減、うち北海道では2.8%減、都府県では1.1%減といずれも前年を下回っている。
飲用需要の指標となる牛乳などの生産量のうち、牛乳類全体は428万8,000kLで前年度比1.5%減を見込む。牛乳類の内訳で牛乳は300万8,000kLで前年度比0.9%減、このうち学校給食用牛乳は33万1,000kLで1.0%減、学乳以外は267万7,000kLで0.9%減、うち業務用は24万9,000kLで3.3%減を見込む。
このほか加工乳は13万9,000kLで1.9%減、成分調整牛乳は17万9,000kLで9.2%減、乳飲料は96万1,000kLで1.7%減、はっ酵乳は104万9,000kLで0.3%増を見込んでいる。
この結果、2026年度の用途別処理量では、生乳生産量から自家消費分を除いた「生乳供給量」が726万7,000tと前年度を1.2%下回り、「飲用等向け処理量」は378万4,000tで1.3%減となるほか、「乳製品向け処理量」は348万3,000tで1.0%減。
乳製品のうち「生クリーム等向け」は122万1,000tで前年度比0.4%増、「チーズ向け」は43万7,000tで0.3%増と、いずれも前年度を上回る見通し。一方で「脱脂粉乳・バター向け」は、182万5,000tで2.2%減と前年を下回る見通しを示した。
乳製品向け処理量の見通しから算出した「脱脂粉乳」生産量は、15万7,500tで前年度比2.1%減と1月予測(15万4,600tで4.6%減)から増加する見通しだが、前年度実績の4.2%増から減少に転じる見込みに変わりはない。国内生産量に加えて輸入売渡数量を900tと仮定した場合の総供給量は15万8,400tとなり、総供給量から推定出回り量を引くと単年度では2万6,800tの過剰を見込む。その結果、年度末在庫量は9万6,300tで38.5%増となる見通しとなった。なお、今年度に実施する「酪農乳業需給変動対策特別事業」における脱脂粉乳の在庫削減対策(対象数量1万3,000t)の効果を反映させた場合の2026年度末在庫量は8万3,300tで19.8%増になるとした。
「バター」の生産量は7万6,100tで前年度比1.7%減。推定出回り量は8万2,700tで1.6%増を見込み、今年度当初の輸入枠から推定した輸入量8,800tを合計した総供給量は8万4,900tで単年度の需給上は差し引き2,200tの過剰。年度末の在庫量は3万6,200tで6.6%増を見込んでいる。
(山根藍利)
≪酪農経済通信/2026年6月9日付≫
原題:生乳生産量は1月予測から上方修正も減産


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