OLL2716株入りヨーグルト、腸内フローラの乱れを改善する可能性 明治などが研究
- 7月21日
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明治は2026年7月15日、同社と東海大学医学部付属八王子病院(鈴木孝良病院長)の共同研究グループが、同社保有の乳酸菌「Lactobacillus paragasseri OLL2716株」を含むヨーグルト(以下、OLL2716株を含むヨーグルト)の継続摂取が、胃酸分泌抑制薬(ASAs)や低用量アスピリン(LDA)服用者の腸内フローラの乱れを改善する可能性を示したと発表した。研究成果は2026年6月23日に国際学術誌「Digestion」に掲載されたほか、2024年5月に開催された第78回日本栄養・食糧学会大会でも研究の一部成果を発表した。(論文タイトル:低用量アスピリンおよび胃酸分泌抑制薬服用患者における、プロバイオティクス Lactobacillus paragasseri OLL2716株による腸内フローラの乱れの改善)
LDAは脳血管疾患や心血管疾患の予防に広く用いられているが、胃や小腸の粘膜傷害を引き起こすことがあるため、胃粘膜傷害の予防を目的にASAsが併用されることがある。
一方で、小腸粘膜傷害には胃酸以外の要因も関与すると考えられており、そのひとつとして腸内フローラの乱れが関わっている可能性がある。共同研究グループはこれまでにOLL2716株を含むヨーグルトの摂取がアスピリン起因性の小腸粘膜傷害を改善することを報告してきた。
研究では、そのメカニズムの一端としてOLL2716株を含むヨーグルトの摂取が腸内フローラの乱れを改善している可能性を検証するため、便中および小腸の腸内フローラを解析した。ASAs服用者(ASAs群)、ASAsとLDA服用者(ASAs+LDA群)、両剤非服用者(対照群)を対象に、OLL2716株を含むヨーグルト摂取前後の便中の腸内フローラを調べたほか、LDAによる小腸粘膜傷害との関連を検討するために、摂取前における小腸の腸内フローラも解析した。
便中の腸内フローラでは、ASAs群あるいはASAs+LDA群の腸内フローラは対照群の腸内フローラと有意に異なっていた一方、OLL2716株を含むヨーグルトを継続摂取後の3群の腸内フローラに有意な差は認められず、OLL2716株を含むヨーグルトはASAs群あるいはASAs+LDA群の腸内フローラを改善する可能性が示唆されたという。
小腸の腸内フローラでは、Enterobacteriaceae(腸内細菌科細菌)の相対存在量が多いことが認められたほか、OLL2716株を含むヨーグルトを継続摂取した結果、ASAs群において便中のEnterobacteriaceaeの相対存在量が有意に減少することが示されたという。
同社では「本研究の結果は、OLL2716株を含むヨーグルトがEnterobacteriaceaeの増加に代表される腸内フローラの乱れを改善する可能性を示唆するものです。本菌に代表されるグラム陰性細菌が、アスピリン起因性の小腸粘膜傷害の増悪因子のひとつと考えられています。今後、これらの知見を基にLDA起因性の小腸粘膜傷害に対する新たな予防・軽減策の開発が期待されます」としている。
≪酪農経済通信/2026年7月17日付≫
原題:腸内フローラの乱れを改善する可能性示唆
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