よつ葉乳業、飲用乳の消費拡大と脱脂粉乳の需要拡大に引き続き取り組む
- 7月1日
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【札幌】よつ葉乳業は6月26日の定時株主総会終了後、札幌市の北農ビルで報道機関向け説明会を実施した。井出元郎社長は2025年度決算や2026年度から始まる中期経営計画(2028年度まで)について説明。2028年度に1,500億円以上(売上費用控除前、うち国内家庭用事業500億円以上、海外事業30億円以上)、経常利益率3.0%以上とする売上目標などを含む事業計画の達成に向け、飲用乳の消費拡大や脱脂粉乳の需要拡大に引き続き取り組んでいく考えを示した。
説明会には井出社長、林田裕之専務取締役、西山正常務取締役管理統括部長が出席。井出社長は2025年度を振り返り、「国内経済は物価上昇に実質賃金の伸びが追い付かず消費が低迷したが、インバウンド需要や内需に支えられ、景気は回復基調にある。世界経済は各国の情勢不安から先行き不透明な状況が今も続いている」と指摘。「酪農乳業界は生産コスト高騰が続き経営環境は厳しい状況ながら、北海道では生乳生産量が2年連続で前年を上回り、全国の生産量も前年度比100.3%、北海道は100.9%となり、生乳生産が堅調に推移した一方、飲用乳需要の低迷で生乳の乳製品向け仕向けが増加し、国産チーズ・脱脂粉乳・バター向けも前年を上回った」と述べた。
2025年度の決算については「家庭用事業は牛乳類の販売量減少を価格改定と乳製品の販売増で補い、売上金額は前年を上回った。業務用事業は脱脂粉乳の販売量が前年を下回ったが、バターは販売量が前年を上回った。海外事業は既存輸出国への新商品投入と、新規輸出国の開拓により販売を拡大した」と説明。昨年4月に発生した「バター150g」への金属線混入や11月の「パンケーキミックス」への異物混入による製品の自主回収にも触れ、「この事態を受け、品質管理体制を強化し再発防止に努めていく」とした。
2026年度が初年度となる中期経営計画に向けては「事業計画達成に向け、引き続き飲用牛乳類の消費拡大、脱脂粉乳の需要の拡大、高付加価値製品の開発による家庭用製品の販売拡大、および海外輸出のさらなる拡大に取り組んでいく」と力を込めた。
質疑応答では、売上高を前年比4.4%(58億円)増の1,380億円、経常利益を43.5%(25億円)減の32億円とする2026年度の事業計画について、減益を見込む理由を問う質問があった。
これに対し西山常務は「原材料費自体がアップしている。物流費もかなり上がっていて、それらを計算すると2025年度よりもかなりコストがかかる。その分を見込んだ形で減収という計画を立てた」と説明した。今後、コストアップ分を価格に反映させるのかを重ねて問うと、井出社長が「まだできる限り頑張っていこうかなと考えている」と述べ、可能な限り現行価格を維持していく考えを示した。
フルリニューアルを計画している「おいしさまっすぐ館」(音更町・十勝主管工場敷地内)についての質問も挙がった。同館のリニューアルは2027年1月23日の創立60周年を記念したもので、フルリニューアルは2011年の開館以来、初めてとなる。リニューアルの内容について問われた西山常務は「(同館は)よつ葉の歴史や酪農生産者の仕事内容、工場・施設を見学していただく内容が多かったが、新しい施設はなるべくいろいろ体験ができるような施設にして、何回もリピートしてくれるような楽しめる施設をつくっていきたいというのを目標に、今まさに設計を始めている」と話した。また、改修の規模が大きいことから、一定期間は見学を休止する可能性があるとした上で、「今後のスケジュールを見て、ホームページなどで改めてお知らせしたい」とした。
(佐藤世一)
≪酪農経済通信/2026年7月1日付≫
原題:飲用乳の消費拡大などに引き続き取り組む
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