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全酪アカデミーに酪農未経験の達山さん入職 3年間の研修経て新規就農へ

16 時間前
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 一般社団法人全酪アカデミーは2日、東京・代々木の酪農会館で2026年度入職式を開いた。酪農未経験でIT関連企業に勤めていた達山涼介さん(31歳)が研修生として入職。3年間の研修を通じて酪農の知識と技術を身に付け、将来はパートナーとともに新規就農することを目指す。


入職式を終え、ガッツポーズで意気込みを示す達山涼介さん(左から3人目)、熊谷法夫理事長(同2人目)ら全酪アカデミー関係者
入職式を終え、ガッツポーズで意気込みを示す達山涼介さん(左から3人目)、熊谷法夫理事長(同2人目)ら全酪アカデミー関係者

 式では、熊谷法夫理事長(全酪連専務)が達山さんに辞令を交付した。熊谷理事長は、研修に当たって大切にしてほしいこととして、学ぶ姿勢やあいさつ、感謝の気持ち、相手の立場を考えることなどを挙げた。「一人でできることは限られている。分からないことは遠慮せずに尋ね、仲間とのネットワークを築いてほしい」と呼び掛け、変化や困難に直面した際にも前向きに捉え、新しい発想で挑戦するよう激励した。

 達山さんは「牛にも人にも優しい牧場をつくりたい」と決意を表明。「牛が健康で快適に過ごせることはもちろん、働く人も無理なく長く続けられる牧場を目指したい。未経験者でも全酪アカデミーを通じて酪農を始められることを、自分が体現していきたい」と語った。

 達山さんが酪農に関心を持ったきっかけは、獣医師であるパートナーが将来自分の牧場を持つ夢を抱いていたことだった。話を聞くうちに自身も一緒に酪農に取り組む将来を思い描くようになり、半年ほど前に本格的に酪農を目指すことを決めた。

 一度は牧場継承に向けた話が進んだものの、実現には至らなかった。その後、自ら複数の牧場に問い合わせるなかで、未経験者が継承先を探す難しさを実感したという。全酪アカデミーについては、給与を受け取りながら酪農の基礎を学べることに加え、全国のネットワークを通じて希望に合う継承先を探せる点に魅力を感じ、入職を決めた。

 将来は、フリーストール牛舎と搾乳ロボットを導入し、牛の健康と働く人の負担軽減を両立させ、長く続けられる牧場を構想している。就農地としては、出身地の愛知県を含む東海地方をはじめ、関東、東北地方を思い描いている。ただ、地域よりも希望する飼養形態に合う牧場であることを優先し、継承先を検討していく考えだ。酪農分野でのIT活用については「これから勉強していきたい」とした上で、「牛の対症療法よりも予防に力を入れたい。ITを活用できれば、より進んだ酪農経営ができるのではないかと思っています」と展望した。

 全酪アカデミーは、酪農の担い手を育成して就農につなげることを目的に、全国酪農業協同組合連合会と全国酪農協会を正会員として2021年8月に設立された。現在の賛助会員は全国の酪農協、JA、連合会など44団体、特別会員は中央団体など10団体となっている。熊谷理事長は、全国に広がる会員のネットワークを生かし、研修生が希望に合った牧場を選べる環境を提供できると説明。技術習得に加え、就農に至るまでの過程も支援していく考えを示した。

 全酪アカデミーは26年度、従来の新規就農(第三者継承)コースに加え、親元就農等養成、ハーズマン(牧場管理責任者)養成、酪農ヘルパー養成の3コースを新設した。このうち、達山さんが入る新規就農コースでは、全酪アカデミーが研修生を雇用し、3年間にわたって座学と実技を組み合わせた研修を行う。原則として1年目は全酪連の関連牧場、2年目以降は第三者継承を前提とした就農候補地や実践研修契約牧場で学び、4年目以降の事業承継や新規就農を目指す。これまでに熊本、福島、福岡、鹿児島の4県で4組、計7人の新規就農に結び付けている。(斉藤宏之)

 出典:酪農経済通信 2026年11月5日付

 原題:全酪アカデミーに未経験の達山さんが入職

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