政府、令和8年熊本地震を激甚災害・特定非常災害に指定
- 8月12日
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政府は2026年8月7日の持ち回り閣議で、令和8年熊本地震を激甚災害に指定した。農地、農業用施設および林道の災害復旧事業などについて「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」などに基づく通常の国庫補助率をかさ上げするほか、農協などが所有する倉庫などの農林水産業共同利用施設の災害復旧事業について、暫定法に基づく通常の国庫補助率をかさ上げする。
併せて「特定非常災害」に指定する政令も決定した。特定非常災害は大規模災害による被災者の生活再建のため、運転免許証の更新時期後の有効期間延長や、債務超過に陥った場合でも破産手続きが一定期間開始されずに済むといった措置が取られるなど、行政上の特例措置を適用する制度で、適用は令和6年能登半島地震以来となる。
同日午後、農水省が省内で開いた「令和8年熊本地震に関する農林水産省緊急自然災害対策本部」の第9回会合の冒頭で発言した鈴木憲和農相は、2026年8月6日に農林水産関係の被害状況を把握するために熊本県を視察したことを報告し、現地で確認した建て替えが必要になる園芸集送センターや出荷前に果実の7割が落下した梨園の被害について触れ、「今後の経営継続に向け、現地の皆さまと一緒に必要な対策を早急に検討してください」と指示した。
さらに「水路等を含む農業用施設の被害は広範囲かつ甚大。水稲や定植を控えるトマトなどでの水の需要が高まる時期であり、水の確保が喫緊の課題」と述べ、応急復旧の加速化を図るとともに、揚水ポンプの貸し出しやポンプ車の派遣など農水省として可能な支援をすべて行うよう求めた。また、今回の地震が激甚災害と特定非常災害に指定されたことを踏まえ、「被災された農林漁業者への金融支援として農林漁業セーフティネット資金などの金利の2%軽減や貸付限度額の引き上げ等の措置を講じる」と話した。
なお、被災地への食料支援の状況については、惣菜パン、カップ麺、栄養バランスに配慮した食品、カップスープ、介護食など合計23万食に加えて、飲料ではミネラルウォーターをはじめ合計66万本のほか、乳幼児用支援物資として液体ミルク1,800本、粉ミルク24缶が物流拠点に到着しており、順次、避難所に配送されているという。また、避難所から要望のあった野菜ジュースも手配中だとした。
食料の配布にあたっては、引き続き農水省の職員を派遣し、ラストワンマイルとなる各避難所への配送、受け渡しなどを進めているとした。そのほか、キッチンカーへのニーズが高まっていることから、提供体制の拡充に向けて各事業者との調整を加速化するよう指示している。
鈴木農相は「できることはすべてやるとの決意のもと、被災された方々に寄り添いながら、一日でも早い復旧復興に向けて、農水省の総力を挙げて全力で取り組みましょう」と職員らを激励した。
(山根藍利)
≪酪農経済通信/2026年8月10日付≫
原題:激甚災害と特定非常災害への指定を決定
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