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日本乳業協会、佐藤雅俊会長を再任 新専務に岡田臣弘氏

  • 5月25日
  • 読了時間: 4分
日本乳業協会の佐藤雅俊会長
日本乳業協会の佐藤雅俊会長

 日本乳業協会は22日午後、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで第15回定時社員総会を開き、2025年度事業報告および決算と2026年度事業計画および予算を原案通り承認した。

 役員改選では宮崎淑夫専務が退任し、後任に岡田臣弘氏(雪印メグミルク)を選任したほか、伊藤忍常務が退任、後任に川崎起洋一氏(森永乳業)を選任した。佐藤雅俊会長(雪印メグミルク社長)、大貫陽一副会長(森永乳業社長)、八尾文二郎副会長(明治社長)、有田真副会長(よつ葉乳業会長)、荻野誠副会長(愛知県牛乳協会会長、中央製乳社長)、長谷川敏副会長(福岡県牛乳協会会長、永利牛乳会長)は再任。

 佐藤会長は総会冒頭のあいさつで最近の経済情勢に触れる中で、中東情勢に言及し、「原油価格の上昇やナフサなど石油製品の供給不安は、製造コストや資材調達に深刻な影響を及ぼし、安定供給体制の維持に対する懸念を一層高めている」と述べ、供給網の目詰まり解消に向けた政府の施策など行政の動向を引き続き注視していくとした。

 その上で「こうした環境下で需要の回復を実現するには、牛乳乳製品の栄養的価値や、酪農乳業の現状に対する理解を社会全体に広く浸透させることが急務だ」と述べ、消費拡大に向けた取り組みを会員企業と関係団体が一体となって推進していくことが不可欠になると述べた。

 酪農乳業情勢に関しては、脱脂粉乳の在庫問題やJミルクの「酪農乳業需給変動対策特別事業」の概要について触れた上で、今後の生乳生産の動向をめぐっては「中長期的には回復基調に転じることが見込まれるが、消費の伸び悩みが続く中、需給バランスの動向に対して引き続き細心の注意を払う必要がある」と考えを示した。

 また、処理不可能乳の発生が懸念された今年の春休みや大型連休の期間については「乳製品工場のフル稼働や貯乳調整などのご尽力により、危機的状況を回避できた」と説明し、全ての酪農乳業関係者の協力に謝意を伝えた。

 一方、酪農乳業に関連する法整備をめぐっては、昨年度に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」や酪肉近代化基本方針(酪肉近)の見直し、今年4月に全面施行された食料システム法など、制度面における基盤整備が進展しているとの認識を示した。

 さらに、食料システム法の下で検討が進んでいる飲用牛乳のコスト指標については「一連の取り組みが、適正な価格形成を通じた持続可能な産業構造の確立に資することを強く期待する」と話した。

 昨年5月に一部の県で発生した製品事故については「消費者の信頼を損ないかねない重大な事案で、協会として非常に重く受け止める必要がある」と話した上で、「製造機器の保全に関わる重要ポイントを取りまとめて公表し、今後は講習会などを通じて全国の会員へ周知徹底を図り、再発防止に万全を期する」とした。

 持続可能な乳業の構築に向けては、サプライチェーン全体の維持・強化という観点で見直しを進めるチルド流通製品の商習慣について、納品期限の緩和や適切なリードタイムの確保を継続的に流通業界へ働きかけた結果、一定の理解が進展したとして「今後も一層の定着に向けて粘り強く取り組んでいく」と述べた。

 環境関連では、今年4月に施行された改正資源有効利用促進法について、食品容器包装では飲料用ペットボトル以外は安全上の問題から対象から除外されたものの、プラスチック製品消費量の4分の1以上の規模を占めることから、業界の実態を踏まえた議論を進めるべく、農水省によるタスクフォースが結成されたと説明、「今後この動きを注視しながら、乳業としても受け入れ範囲について努めていく」と述べた。

 政府が進めている農林水産物・食品の輸出拡大に向けた施策については「当協会としても、牛乳乳製品輸出協議会の活動を通じ、わが国乳製品の国際展開に積極的に貢献をしていく」とした。

 最後に佐藤会長は、26年度の事業推進に当たり「急速に変化する経営環境の中でも、酪農乳業の安定的発展を確固たるものとすべく、会員各位ならびに関係団体、企業などとの連携を一層強化し、総力をもって諸課題に取り組んでいく」と話し、会員に理解と協力を求めた。

 (山根藍利、斎藤丈士)

 ≪酪農経済通信/2026年5月25日付≫

 原題:日本乳業協会が第15回定時社員総会を開く

 ※2026年5月26日訂正:本文中の氏名表記「川﨑起洋一氏」を「川崎起洋一氏」に訂正しました。

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