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生乳流通事業者が暑熱対策や生産動向で意見交換 農水省が第13回会合

  • 7月28日
  • 読了時間: 3分

 生乳流通に関わる事業者の相互理解を目的に農水省は2026年7月16日、「第13回生乳の需給等に係る情報交換会」をオンライン併用で開いた。情報交換会の実施は3月11日の第12回会合に続くもので、これまでの会合と同様に指定団体(指定事業者)のほか、指定団体以外の生乳流通事業者も出席し、意見交換した。なお、今回から新たに(株)SV良品開発が出席している。会合は非公開で行った。

 7月24日までに本紙など酪農乳業専門紙の取材に応じた牛乳乳製品課の担当者によると、会合では農水省から暑熱対策や「生乳需給クロスコンプライアンス」などの施策に加えて生乳生産量と牛乳需要の見通しについて説明し、出席者らと意見を交わしたという。

 最近の生乳生産量の推移をめぐっては、直近で飲用仕向けの多かった2020年度と比べて、不需要期である年末年始の12月、および年度末の3月のいずれも牛乳等仕向けの減少や生乳生産量の増加に伴い、乳製品への仕向け量が増加した。2020年12月の乳製品仕向け量(29.8万t)に対して2025年12月は31.2万tで1.4万t増。

 一方、2025年12月の牛乳等仕向けは30.1万tで2.0万t減となった。年度末の3月で比較すると、2021年3月の乳製品仕向け(32.2万t)に対して、2026年3月は34.6万tで2.3万t増だったが、牛乳等仕向けは同30.3万tで2.6万t減になったとした。

 飲用牛乳の消費減退に伴い、不需要期の需給調整が年々困難になっている状況に対して、不需要期の需給調整は差し迫った課題であり、牛乳の安定供給と生産者の所得確保には飲用牛乳の市場を守ることが重要になると指摘。乳製品加工能力の拡充に加えて、成分無調整牛乳の安売りや乳製品加工に頼らない需給調整の方法として、季節別乳価の導入やLL牛乳の拡大、乳飲料の生乳使用比率向上、生乳価値向上への取り組みなど、あらゆる方法を検討していく必要があるとした。なお、2026年1月から5月までのデータで推計すると、2027年3月時点の生乳生産量は731万tとなり、2025年12月末までの推計に対し、5万t(0.7%)上振れるとしている。

 会合では暑熱対策についても議論になった。有効な対策に関するノウハウなどを全国に広げていくことが必要だとして、さらなる暑熱対策の強化に向けたアイデアを求めたという。牛乳乳製品課の担当者によると、参加者からはホルスタインの改良について、個体乳量の増加だけでなく、暑さに強い牛群への改良も必要ではないかといった指摘や、コストは高いものの、冷涼性と安息性に優れる砂の床による暑熱対策や、スポットクーラーやトンネル換気へのミスト(細霧)導入といった大規模な牛舎改修が伴う対策について、畜産クラスター事業で対応してほしいといった意見も出たという。併せて不需要期の乗り越え方については、個人単位での需要期生産の成功事例を横展開してほしいという意見や、生産の標準化、需要創出の強化などが必要だといった意見があったという。

 (山根藍利)

 ≪酪農経済通信/2026年7月27日付≫

 原題:暑熱対策や最近の生産動向で意見を交わす

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