畜産クラスター事業、機械導入支援の適切な規模・価格を検討へ

2027年度の農林水産関係予算で、農水省畜産局企画課は、当初予算で要求した「畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業等」で、畜産クラスター事業による支援のうち、「収益性向上タイプ」「持続性向上タイプ」での機械導入支援について、適切な規模・価格での導入を推進するための方策を検討する方向性を新たに示した。
「畜産クラスター事業」は当初予算で要求
農水省では、高市内閣が掲げる「補正予算依存からの脱却」という方針に沿い、これまで補正予算で措置していた畜産クラスター事業は、2027年度概算要求では恒常的な経費として当初予算で計上し、「畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業等」として547億1,000万円(所要額)を要求した。当初予算化による支援内容の変更はない(2025年度補正予算は所要額591億円)。
畜産クラスター事業は、畜産農家をはじめ、地域の関係事業者が連携・結集し、地域ぐるみで高収益型の畜産を実現するための体制構築を推進するもの。クラスター計画に基づく施設整備や機械導入、補改修や中古機械の導入などを支援する。
スケールメリットを生かした生産性向上に取り組む大規模経営の支援(収益性向上タイプ)に加えて、2025年度補正予算からは、農業構造転換対策の特例として、経営を維持し地域を支える中小家族経営への支援(持続性向上タイプ)も拡充している。なお、各タイプの事業対象を明確に示したのは今回が初めて。
2025年度補正予算では、酪農への支援も再開しており、搾乳牛舎の整備支援に関しては1頭当たり飼料作付面積(北海道40a、都府県10a)を要件としている。
国産飼料購入分の面積換算も可能なほか、都府県は給与飼料量の10%分を国産に置き換えることでも要件を満たせる。また、機械導入については、頭数による制限も撤廃した。いずれも補助率は2分の1以内となる。
年末に向けた予算編成過程で内容を具体化
生産資材価格の上昇が続き、機械価格も上昇する中で、導入する機械の規模や価格が、支援を受ける事業者の設備環境や経営状況に対して適切かどうかは、事業者の経営に大きく関わる要素であるとして、年末の予算決定に向けて方策の内容を具体化していく方針。
畜産クラスター事業を担当する畜産局企画課の上條敬明課長補佐は、同事業の当初予算化に伴い、畜産現場からは執行スケジュールに関する問い合わせが寄せられていると話し、「補正予算(だった例年)のスケジュールと大きくずれないようにやっていきたい」と考えを示した。
(山根藍利)
出典:酪農経済通信 2026年9月9日付
原題:機械導入における適切な規模・価格を検討
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