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研究成果や技術の社会実装を進めていく 農研機構・千葉理事長が抱負

  • 4月17日
  • 読了時間: 3分
農研機構の千葉一裕理事長(4月15日午後、東京・大手町)
農研機構の千葉一裕理事長(4月15日午後、東京・大手町)

 農研機構の千葉一裕理事長は4月15日午後、東京・大手町の大手町ファーストスクエアカンファレンスで報道関係者を対象にした記者懇談会に臨み、理事長就任に当たっての所信を述べた。

 4月1日付で就任した千葉理事長は、農研機構の第6期「中長期計画」の開始に伴い実施した組織改正の意義や、農研機構が目指す役割などを説明する中で、「食料問題がさらに深刻さを増していくことについて、社会の認識をもっと深めなければならない」と話した。

 その上で「ただそれを待つだけでなく、先手先手を打っていき、究極的には国民の食をしっかり守っていく。それから日本の経済力に貢献する形で、新しい技術を社会に実装していくことを真剣に進めていく必要がある」と述べた。

 農研機構が持つデータや経験値を組み合わせ、研究成果や技術の社会実装を通じて、次の時代につなげていきたいと抱負を語った。

 また、千葉理事長は「人材の育成も非常に大きな問題で、学生や社会に出た方のリスキリングやリカレントの教育も極めて重要だ」と述べ、学び直しの機会をつくることも重要になるとの認識を示した。

 さらに、この課題を農研機構の中でも共有することが重要だとし、「いかにして効果的に事業として動かし、発展的な食料生産を実現するかを、人材育成と共に実行していく。産業全体で人が足りなくなるのは見えていることだが、これに対する答えを、食料生産という極めて重要なところの好事例として示せるようにしたい」と話した。

 人口減少が進む中で、食料生産を支えていくための方策を考えていきたいと意欲を示した。


4月組織改正で研究セグメント体制に再編


 農研機構は4月から「第6期中長期計画」(令和8~14年度)の開始に合わせて組織改正を行い、研究セグメントごとに食料安全保障や競争力の強化、生産性の向上、環境保全の実現を目指す体制に再編した。

 「セグメントⅠ」は各地の農研センターで構成し、地域に合うスマート農業技術の開発などを担う。

 「セグメントⅡ」は農工研や畜産研などで構成し、農地や水利施設、作物や畜産などのスマート生産基盤に関する技術開発・結集を実施する。

 「セグメントⅢ」は食品研などからなり、国産農産物や食品の利用技術のスマート化、果樹・野菜などの生産力向上技術の開発などによって産業競争力を強化し、輸出拡大と市場開拓に貢献する。

 農環研などの「セグメントⅣ」は、環境と調和のとれた生産システムの開発を目指す。

 このほか、「基盤技術研究本部」も設け、各セグメントの専門研究や先端基盤技術を柱として、セグメントを横断する研究、ボトムアップ型研究、技術適用研究などを組み合わせ、戦略的な研究開発を徹底していく。

 (山根藍利)

 ≪酪農経済通信/2026年4月17日付≫

 原題:研究成果や技術の社会実装を進めていく

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