農水省が「みどり加速化GXプラン」決定、2030年までの集中施策を集約
- 6月29日
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農水省は6月25日、「みどりの食料システム戦略本部」の第18回会合を開き、「みどり加速化GXプラン(MIDORI BOOST)」を決定した。「みどりの食料システム戦略」策定から5年が経過し、食料・農林水産分野における環境負荷低減の取り組みに企業からの関心が高まる一方、気候変動による影響の深刻化や国際情勢の変化により、農林水産業の持続性の確保に向けた課題が顕在化したとして、食料・農業・農村基本計画に基づき、2030年までに集中的に取り組むべき施策を取りまとめた。
プランは①食料・農林水産分野へのGX(グリーントランスフォーメーション)投資拡大②気候変動への適応策強化③国際情勢に左右されない食料生産の確保――の3本柱で構成し、プラン全体で環境価値の付加された食品・食品原料・マテリアル(サステナブルフード)の供給強化を図る。具体的には、有機農業の面的拡大や国産バイオマス・再生エネルギーの活用促進など、みどりの食料システム戦略の各施策の加速化に向けて従来の取り組みを強化しつつ、民間のGX投資を後押しするべく、市場規模予測の調査や投資の受け皿となる地場産業や農山漁村の整備などを進める。
実現には現場目線を持つことが大切――農相
プランの決定に当たり、鈴木憲和農相は「実現には何よりも現場の目線を持つことが大切だ。各地の生産者や事業者の皆さんが環境負荷低減に向けて、どのような取り組みを行えるのか、行う意義を感じているのか、どうすればさらにもう一歩進めるのか。こうした視点を持ち、各政策を進めるようにしてほしい」と述べたほか、「特に次世代バイオ資材をはじめ、多くの民間事業者やスタートアップの皆さんから、国内市場だけではなく海外でも通用する技術が生まれつつある。カーボンクレジットの取引も同様だ。国内に限らず、そういうスタートアップなどの皆さんが広く活躍できるよう施策を進めてほしい」とした。
また、「それぞれの所管にとらわれず食料システム全体で取り組んでいく必要がある。農業分野だけではなく、林業、水産業、食品産業、消費者の行動変容、こういったところまで考えて、全省的にみどり(の食料システム戦略)を加速化していかなければならない」と述べ、省内での密な連携を呼びかけた。
有機農業の取り組みに関しては「拡大には国内市場だけではなく、海外市場への展開を積極的に進める必要がある。特にお茶の世界で大変引き合いがあり、国内の供給が追いつかないという現実が突きつけられている。海外市場を見据えた国内の環境整備に取り組んでほしい」とした。
鈴木農相は「環境負荷を低減する取り組みは農林水産物の付加価値を向上するための有効な手段。来年の園芸博で日本が持つ最先端技術を世界に向けて発信することをひとつのマイルストーンと位置づけ、さらにその先の2050年を目指し、食品産業、農林水産業が日本らしく世界をリードして稼げる産業になることを目指し、プランの取り組みを進めていこう」と職員らを激励した。
(山根藍利)
≪酪農経済通信/2026年6月29日付≫
原題:農水省が「みどり加速化GXプラン」決定
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