飼料コスト上昇への理解が牛乳価格上昇の許容意識に Jミルク調査
- 5月13日
- 読了時間: 3分

Jミルクはこのほど、「牛乳乳製品に関する食生活動向調査2025」の2次調査結果を発表した。調査の結果、牛乳の価格上昇を許容する意識においては、酪農家に対する共感要因である「飼料などのコスト増」「生産調整の難しさ」「動物を相手にする困難さ」「家業としてのイメージ」といった認識が特徴的に挙がったことが分かった。
調査ではインターネットを活用した消費者パネルに対するアンケート調査を今年1月16~18日に行った。サンプル数は500(食生活動向調査2025、1次調査の対象者)で全国の15~79歳の男女を対象に実施、最新の国勢調査の人口構成データなどを参考に性別、年代別、地域別で割付した第1次調査の標本数に応じて補正した。
牛乳価格上昇「しょうがない」は76.6%
昨年10月に実施した1次調査では、牛乳の利用が増加した人と減少した人との間で価格上昇許容意識の差が大きく、「牛乳」に特徴的な価格上昇許容意識が背景にある可能性が示唆されていた。
牛乳の価格上昇許容意識が高いほど、食品・飲料全般の価格上昇許容意識も基本的には高かった。ただし、牛乳の価格が上昇しても許容できる・しょうがないと「とても思う」と回答した人の割合は38.3%で、米の59.1%、卵の53.6%と比較すると低かった。なお、牛乳について「とても思う」「思う」と回答したのは全体の76.6%で、米は95.5%、卵は98.4%だった。
牛乳類の利用頻度に影響する因子については、「牛乳は身体によくない」「牛乳は栄養がとれない」「動物性食品は減らした方がいい」といったアンチミルク的情報に接触したことのある人の割合に比較して、その情報を意識している人の割合は顕著に少なかった。
情報への接触が最も多かったのは「動物性食品は減らした方がいい」の38.7%で、意識している割合は20.9%にとどまった。「牛乳は身体によくない」は7.2%、「牛乳は栄養がとれない」は7.9%だった。情報への接触機会については、インターネットなどを始めとする何らかのソーシャルメディアの影響が目立った。
3つのアンチミルク的情報への接触と現在の意識との関係をみると、「牛乳は身体によくない」という情報に接触した人における牛乳利用減少者の割合だけが大きかった。
いずれの情報を見聞きした人においても、医師・栄養士・教師から牛乳の飲用や利用を増やす指導を受けた人が多く、医師などからのアドバイスはアンチミルク的言説に対して概ね抑止的に作用しているとした。
乳飲料・加工乳に期待する栄養素・成分、効能や機能に関する調査も実施した。牛乳利用の増減によらず、効能・機能の付加を希望する人は高齢者を中心に「薬」への忌避意識が散見された。一方で、栄養素・成分の付加を望まない人は、牛乳利用の増減によらず牛乳の「自然さ」が阻害されることを気にする人が目立った。
この結果から、乳飲料や加工乳に「栄養素・成分・効能や機能」を付加することで飲用乳全体の利用を喚起するには、できるだけ「人工的」な印象を避け、「自然」由来の印象を形成することが肝要であり、またそうする中で「薬」への忌避意識を追い風として活用することが効果的と考えられると分析している。
(調査結果の詳細は次号以降掲載)
≪酪農経済通信/2026年5月13日付≫
原題:飼料コスト上昇が価格上昇の許容意識に
.webp)








