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チーズ普及協・公取協が定時総会 佐藤雅俊会長を再任

  • 5月13日
  • 読了時間: 4分
あいさつする佐藤雅俊会長兼委員長
あいさつする佐藤雅俊会長兼委員長

 チーズ普及協議会とチーズ公正取引協議会は12日午前、東京・竹橋のKKRホテル東京で開いた定時総会で2025年度事業報告・決算並びに2026年度事業計画・予算を原案通り承認した。

 任期満了に伴う役員改選では、佐藤雅俊会長兼委員長(雪印メグミルク社長)と三宅宏和副会長兼副委員長(六甲バター取締役会長)を再任した。なお、今年度は両協議会とも会員数に変更はなく、チーズ普及協議会加盟は10社、チーズ公正取引協議会加盟は22社。

 総会終了後、懇親会での冒頭あいさつで佐藤会長は、2024年度のチーズの総消費量が約32万6,000tと前年比103.5%となり、5年ぶりに前年を上回ったことについて「非常に明るい兆しが見えてきた」と述べた上で、「しかし総務省の家計調査によると、2025年1月から12月のチーズの購入量は、輸入価格の高騰などもあり、残念ながらわずかに前年を下回る水準となっている」と、物価上昇が続く中で国内需要の弱さも指摘した。

 一方で、インバウンド消費が25年に9兆円を超えて過去最高を更新し、コロナ前の約2倍の水準へと拡大しているとして「急速に拡大をするインバウンド需要は、当業界にとっても新たな成長の機会」と認識を示し、「今後のチーズ需要の拡大に向けて、その取り込みを着実に進めていくことは有力な選択肢の1つであり、その実現に会員各社のより一層の創意工夫をお願いをしたい」とした。

 その上で「消費者のチーズに対する需要は、チーズのおいしさや栄養に加えて、各種研究成果の発表も奏功し、機能性の認知が年々非常に高まっており、大変底堅いと感じている。私どもはこのような機会をしっかりと捉え、両協議会の活動を通じて、チーズの消費拡大を強力に推進してまいりたい」と話し、関係者に協力を求めた。

 来賓あいさつで農水省畜産局の須永新平牛乳乳製品課長は、ここ30年ほどの牛乳乳製品の消費動向の変化を説明する中で「日本は欧米などと比べて、1人当たりのチーズの消費量がまだまだ10分の1程度」として国産チーズの需要拡大とさらなる品質向上に期待を寄せた。その上で「(国産チーズの)質を上げていくことは、最終的に酪農に対して、しっかりと生乳の価格・価値として返していける。それが日本国内の酪農乳業産業を守っていくことになる」との考えを示した。

 須永課長は中東情勢についても触れる中で「数カ月前からなかなか資材や燃料が手に入らない、もしくはその不安があるという声が広がってきている」と現場からの声を紹介した。

 その上で「ただ、他の国の状況もよくご覧いただくと、日本はだいぶ粘っている状態にある」と状況を分析し、「日本は石油については備蓄があり、さらに新たな調達先を増やすことである程度時間を稼ぎ、なんとか安定供給の道筋を国全体で支えようとしている。どうしても流通の中でいろいろな目が詰まってしまうような案件があると思う。そういう声がある場合は、できるだけ早めにわれわれに伝えていただきたい」と呼びかけた。

 須永課長は「川上をさかのぼり、誰が供給しているのかを特定させていただいている。そこに対して政府で供給を継続していただくようなお願いを行っているので、ぜひわれわれに頼っていただきたい。生産・経済活動が継続できるよう、早め早めのお声がけのご協力を皆さまにお願いしたい」と述べるとともに、「できれば年を越さず、月単位でこの事態が収束していくことを願っている。それに向けても、皆さまの中で落ち着いた冷静な行動をお願いしたい」とした。

 最後に須永課長は「相変わらずインバウンドの需要は非常に強い。しっかりと日本の国産チーズの良さや価値を訴えて、チーズ市場の拡大にぜひ皆さんも努めていただきたい。われわれもこの高品質な国産チーズの生産と消費の拡大のために、行政、関係団体、チーズを製造・販売される皆さんと一体となって取り組んでいきたい」と総括した。

 (山根藍利)

 ≪酪農経済通信/2026年5月13日付≫

 原題:チーズ普及協・公取協が定時総会を開く

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