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飲用向け需要の減少続く 2026年度は前年比5万t減の見通し

  • 6月10日
  • 読了時間: 3分
農水省畜産局の須永新平牛乳乳製品課長
農水省畜産局の須永新平牛乳乳製品課長

 農水省畜産局の須永新平牛乳乳製品課長は、同省と農畜産業振興機構が5日に開いた「乳製品需給等情報交換会議」終了後の会見で、最近の生乳生産の動向や今後の乳製品需給をめぐる課題などを説明した(関連記事を『酪農経済通信』2026年6月9日付に掲載)。


価格改定一巡も飲用向け需要の減少は継続


 会見の冒頭、須永課長は生乳生産量の推移をめぐり「1頭当たり乳量の増加などもあって昨年9月までは前年実績を上回って推移してきたが、主に経産牛頭数が減少していくことで昨年10月から前年実績を下回り、今年6月頃まで生産量の減少幅が拡大していく見通しになっている。以降は減少幅が小さくなっていくが、令和8年度全体では対前年で9万t減になる見通しだ」と述べた。

 飲用等向けの生乳生産量に関しては、昨年8月の飲用向け乳価引き上げと製品価格の値上げによる影響が一巡し、今年後半には減少幅が緩和していくと述べ、「令和8年度全体では前年比で5万t減と、ここ数年の減少傾向が継続していく見通しになっている。なお、今年1月時点の(Jミルクの需給)見通しでは、対前年で4万t減だったが、その時よりも多くの月でさらに下振れするので、年度全体ではさらに1万tほど下振れするのが現状の見通しになっている」と話した。


脱粉需要はバターと比べて依然として弱い


 脱脂粉乳とバターへの仕向け量をめぐっては、生乳生産量が上振れする一方で、飲用への仕向け量が下振れする結果、1月時点の需給見通し(179.3万t)と比べて3万t程度の上振れになった(182.5万t)と説明した。

 バターの出回り量(消費量)に関しては「昨年6月の値上がりの影響が一巡し、令和8年度内は横ばいから微増するものの、令和4年や5年のピーク時と比べるとやや低い出回り量で推移する見通しになっている。1月時点の見通しと比べると、脱粉・バターの仕向け量は上振れしていくが、バターの出回り量は年度全体で見れば変わらないという状態になっている」と話した。

 一方、脱脂粉乳の在庫見通しをめぐっては「脱脂粉乳の安定供給のための在庫水準は概ね5~7万tが目安になっているが、脱脂粉乳の需要は依然としてバターに比べると弱い状態が続いている」と話した。

 その上で脱脂粉乳の在庫低減対策に触れ「前年度は1.2万t、今年度も1.3万tまで(在庫対策を)やることまでは決まっている。業界では全国の生産者と乳業が協調した形で需給の安定に向けて在庫の低減対策を実施している。今後も在庫低減対策を毎年概ね2万t程度実施すれば、引き続き5~7万tの範囲に近づけられるだろうと考えている」と話した。

 さらに須永課長は「在庫低減対策に加えて、生乳需給の改善に向けては需要の開拓や消費者の理解醸成も非常に大切だ。今年度も含めて、これ以降も需要を拡大する取り組みを地道にやっていかないと現在の生乳生産を支えられないと考えている。引き続き業界と連携し、そこに国も入って全国で取り組んでいけるよう、関係者にご協力をお願いしたいと考えている」と話した。

 (斎藤丈士)

 ≪酪農経済通信/2026年6月10日付≫

 原題:須永牛乳乳製品課長が最近の需給動向説明

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