メルコスールEPA交渉開始合意、自民党TPP本部が会合
- 6月18日
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政府がブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、ボリビアの南米5カ国による関税同盟「メルコスール」(南米南部共同市場)とのEPA交渉開始に合意したことを受けて自民党は6月17日午後、党本部でTPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部を開き、関係省庁からメルコスールとのEPAに関する状況について説明を受けた。
食料安保が脅かされないよう目を光らせる
会合の冒頭に江藤拓本部長は、メルコスールとの交渉入りが決まったことについて説明する中で、6月12日に首相官邸を訪れ、同本部がとりまとめた決議を高市早苗首相に申し入れたことを報告した。
その上で日本とブラジルなどとの間の牛肉の生産コストの差に言及し、「これが野放図に入ってくるようなことになれば、壊滅的な影響がある。私は皆さまがご存じの通り農林族ではあるが、この本部を承っている以上、農林水産業も含めた経済連携協定や、各国との付き合い方の下での国益を考えるのは私の仕事だ。現代の複雑な国際環境の中で多角的な経済連携を結んでいく、そして、できるだけリスクをヘッジする。1カ国に頼るのではなく、あらゆる物資をいろいろな国から調達できる体制を築くことは、資源のない日本にとっては極めて大切なことだと私も理解している」と話した。
その上で畜産が果たす役割にも触れ、「日本から畜産が無くなってしまったら、まず無くなるのは中山間地域だ。そのような地域ではコミュニティを守ることさえ難しくなるだろう。われわれは『みどりの食料システム戦略』に基づいて化学肥料に頼らない、100万haの有機(農業)にしっかり取り組み、環境負荷の少ない農業に取り組んでいこうとしている時に、もし畜産業がダメになってしまったら堆肥の供給源もなくなってしまう」と危機感を示した。
江藤本部長は「私たちのように議員歴の比較的長い人間は、さまざまな経済連携協定を経験してきた。私も大臣時代に日米(TAG)、日英(EPA)を経験した。前のめりになり、こちらが望んでいる、1日も早く結びたいという体制では、決して国益を守り抜けないことは経験上よく分かっている」と話すとともに、食料安全保障は国民が生きていくための基本であり、何としても守り抜かなければならないと力強く訴えた。
さらに「農水省にも経産省にも、そして外務省にもしっかり情報を共有しながら、日本の食料安全保障が決して脅かされることがないよう、目を光らせていかなければならない。それがわれわれ政治家の仕事だ」と決意を語った。
最後に江藤本部長は「総理が決断した以上、その内容についてきっちりわれわれがウォッチして、そして生産者の方々にもしっかり説明ができて、どのような影響があるのか。影響はないならば、それで良いのだが、もし(影響が)出るのならば、どんなに小さな影響であっても、それをカバーできるだけの国内対策も同時に検討する責任がわれわれにはあると思っている」と話した。
(斎藤丈士)
≪酪農経済通信/2026年6月18日付≫
原題:交渉開始合意で自民党TPP本部が会合
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