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Jミルクが2026年度定時総会 脱脂粉乳在庫削減へ新たな需給改善対策

  • 6月18日
  • 読了時間: 4分
Jミルクの大貫陽一会長
Jミルクの大貫陽一会長

 Jミルクは6月17日午後、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで2026年度定時総会を開き、2025年度事業報告・決算を原案通り承認した。総会終了後に開いた会見で、業界課題となっている脱脂粉乳のさらなる在庫削減や需給改善に向けて、需要期生産の奨励などの「入口対策」と、需要拡大や輸入乳製品との置き換えを柱とする「出口対策」に加えて、在庫削減対策を組み合わせた「持続可能な酪農乳業産業の確立に向けた需給改善対策」を発表した。新たな対策では脱脂粉乳の在庫削減対策を拡充し、2026年10月から2028年3月までの取引乳量を対象とした追加的な「緊急対策金」(取引乳量1kg当たり15銭)の拠出について関係者に協力を求めるとしている。


牛乳乳製品の価値と酪農乳業の役割を発信


 総会冒頭のあいさつで大貫陽一会長(森永乳業社長)は「牛乳でスマイルプロジェクト」と連動してJミルクが牛乳月間に合わせて取り組んでいる「特設ページ」での情報発信活動に触れた後、最近の消費動向について2025年8月の価格改定以降は、牛乳類全体の消費は減少を続けているとしつつも「皆さまの積極的な取り組みの成果もあって、牛乳の販売は比較的健闘している状況」と述べ、「今後は牛乳乳製品の価値と酪農乳業が果たす役割について改めて分かりやすく伝えていくことが重要になる」と話した。

 ヨーグルトの消費量については、2025年に2年連続で前年度を上回ったものの、2020年度のピーク時の水準には届いていないとして、ヨーグルト事業の中長期事業戦略に基づき「本年度も夏と冬を中心に、若年層を意識したプロモーション活動を積極的に展開していく」とした。

 さらに「こうした消費動向を背景に、脱脂粉乳の在庫は増加傾向にある」と述べ、「酪農乳業需給変動対策特別事業」によって2025年度末の在庫数量は7万t弱まで抑制されたとしつつ、「現在の基金規模では年間約3万tに及ぶ需給ギャップへの対応には不十分」と指摘。

 最新の需給見通しでは2026年度は決定済みの1万3,000tの在庫削減対策を実施しても、年度末には8万3,000tまで増加する見通しだと説明し、「このままでは脱脂粉乳の製造、保管能力を超過し、生産基盤や飲用牛乳市場に悪影響を及ぼす」と懸念を示した。

 その上で「本年3月以降、戦略ビジョン推進特別委員会で議論を重ねた結果を踏まえ、5月28日の第1回理事会で『持続可能な酪農乳業産業の確立に向けた需給改善対策』を決定した」と説明し、総会で承認を求めるとした。

 併せて中東情勢など不透明さを増す外部環境を念頭に、今後も業界として知恵を結集して柔軟かつ機動的に対応していく必要があるとして、新たな3カ年の中期計画の策定に向けては、早ければ2026年6月にも業務のあり方などに関するアンケート調査を実施すると述べ、「本年度もJミルクは生処販、そして消費者の皆さまを結ぶプラットフォームとして共通課題の解決に取り組み、業界発展のために貢献していく」と結んだ。

 来賓あいさつで農水省の長井俊彦畜産局長は、生乳需給をめぐり「脱脂粉乳在庫対策が非常に大きな課題で、今日も入口・出口対策を含めて、対策の強化を議論すると聞いている。自民党でもクロスコンプライアンスの強化を含めたさまざまな対策の議論が始まっている。それも含めて農水省としても脱脂粉乳の在庫対策については、引き続きしっかりと支援をしていく」と話した。

 牛乳の消費拡大に関しては「いろいろな取り組みを組み合わせ、各地域でさまざまな形で展開するのが非常に有効だと思う」と述べ、成分無調整牛乳と発酵乳の消費が前年をやや上回って推移している状況にも触れ「引き続き需要拡大対策を進めていただきたい」と述べた。

 併せて長井局長は「行政も含めて、皆さま方と連携しながら政策を進めていくことがキーポイントになる」と述べ、酪農乳業関係者に協力を求めた。

 (新たな対策の詳細は『酪農経済通信』2026年6月19日付以降に掲載)

 (山根藍利)

 ≪酪農経済通信/2026年6月18日付≫

 原題:Jミルクが2026年度定時総会を開く

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