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ホクレン篠原会長、生乳生産への夏場の高温影響を懸念

  • 6月19日
  • 読了時間: 4分
ホクレンの篠原末治会長
ホクレンの篠原末治会長

 【札幌】ホクレンの篠原末治会長は6月17日の定例会見で、中東情勢の緊迫化による農業への影響などについて報告した。2026年度の営農に使用するプラスチック製品や、出来秋の農産物に使う包装資材は大きな支障なく供給できるとの見通しを示した一方で、価格面では多くの資材で値上げが行われており「既にコストアップの影響を受けている」とし、引き続き原料価格の動向について注視していく考えを示した。

 中東情勢の緊迫化による影響については、2026年5月の定例会見に続いての報告となった。肥料は輸入肥料原料の国際市場の上昇などから2026肥料年度(2026年6月~2027年5月)の価格が最終的にホクレン取り扱い主要化学肥料の平均で前年対比24.7%の値上がりとなったことを改めて報告し、「今後も輸入肥料原料調達から製品供給、および生産現場の技術対応などで、各種取り組みをしっかりと継続しながら、安定供給・製品コストの軽減に努めていく」とした。

 生産資材は依然としてナフサの供給不安や価格の高止まりが継続していることから、プラスチック製資材全般の供給に不安定な情勢が続いているとしつつも、2026年度の営農で使用するハウスフィルム、マルチ、ラップフィルムなどのプラスチック製品は、いずれも既に現場の需要期を迎えているものの大きな混乱なく調達できている状況と説明。出来秋の農産物の出荷に使用される包装資材も例年使用される必要量を十分に確保していることから「大きな支障なく供給できるものと考えている」とした。

 その一方で、価格面では多くの資材で大幅に値上げされていることから「既にコストアップの影響を受けている」とした上で「引き続き原料価格情勢を注視していく」と述べた。

 燃料はホクレンSSの営業や生産者への燃料配送とも通常通り供給を継続しているとする半面、ホクレンが自社ブランド品を中心に取り扱っている潤滑油については、依然として国内の需給・流通が滞っていることから「供給可能な数量を大きく上回る受注量となっているため、出荷調整しながらの対応が続いている」とした。

 直近の生乳の生産動向や道外移出数量についても報告した。2026年6月上旬の生乳生産数量は前年対比97.5%と前年を下回る水準で推移しており「3月中旬以降はおおむね横ばいで推移している」と説明した。

 2026年5月の道外移出数量は「消費の伸び悩みなどの影響もあり、前年をやや下回って推移している」とした。今後の動向については、2026年夏の平均気温が平年より高くなる見込みとなっており「生産者はこれまでも暑熱対策にしっかり取り組んでいるところだが、夏場の気温上昇による乳量への影響が懸念される状況」として、引き続き生乳生産動向や需給状況を注視し、生乳の安定供給に努めていく考えを示した。

 また牛乳・乳製品の消費拡大にも引き続き取り組んでいくとした上で、北海道コカ・コーラボトリング株式会社と連携して「まぜ飲み」を新たな牛乳の楽しみ方として提案するキャンペーンを実施していることなどを説明。6月21日にはエスコンフィールド北海道でミルクランド北海道の冠試合を開催すると報告した上で「今後も北海道産牛乳・乳製品の価値と魅力を広く発信していく」と述べた。

 飼料原料は、主原料のとうもろこしはアメリカから輸入していることから現時点では国内供給に支障はないと見通している。アメリカ農務省が2026年5月10日に発表した穀物需給見通しでは、とうもろこしの作付面積は9,350万エーカーで前年対比96.4%と減少しているものの、2024年同期比では104.8%となっており「現時点では供給に支障が出るレベルではないととらえている」と説明した。

 その他の主たる配合飼料原料についても現時点では供給には支障が出ない見通しとなっているものの、「原油の価格高騰の長期化により原材料費や製造コスト、輸送費の上昇から主要製品の価格への影響が発生するため、注視が必要となっている」とした。

 (佐藤世一)

 ≪酪農経済通信/2026年6月19日付≫

 原題:生乳生産、夏場の気温上昇による影響懸念

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